老眼


老眼は、眼科用語では老視(ろうし)といいますが、カメラでいえば写真を撮ろうとするときに自動的にピント合わせをしてくれるオートフォーカス機能が働かなくなった状態が、眼の中で起こるようなことだと考えてください。眼の中のオートフォーカス機能は、眼の中にある水晶体という部分が主に担当しています。水晶体は名前のとおり透明で、弾力性があり、眼の中でカメラのレンズのような役割を果たしています。遠くを見るときは、瞬間的に水晶体が薄くなり、近くを見るときは厚くなって、カメラでいえばオートフォーカスレンズの役割を果たしています。この、水晶体が瞬間的に薄くなったり厚くなったりする作業が、加齢とともに水晶体の弾力性が衰えてくると、なかなかしづらくなってくるため、近くが見づらくなってくるのです。眼科では、45歳という年齢が、老眼を自覚しやすい年齢の目安であると考えています。45歳のみなさんは、驚かれることと思いますが、眼はそのようにはなっているのです。ちなみに、一番眼のコンディションが良い年齢は、19歳だといわれています。最近、パソコンや携帯電話のメールの操作をしているときに目が疲れてきたと思ったら、老眼になってきているのかもしれません。そのまま頑張り続けるとよくありませんから、一度眼科で検査をしてみてください。
<日本眼科学会のホームページ> 老視 http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_roshi.jsp <日本白内障屈折矯正手術学会のホームページ> 近視、遠視、乱視、老眼について https://www.jscrs.org/index/page/id/36#link1