最新で最適の眼科医療を提供したいと考え、1986年(昭和61年)に遠谷眼科を開院しました。 以来、1986年(昭和61年)に兵庫県初の日帰り白内障手術、1999年(平成11年)に関西の眼科専門医初のレーシック(LASIK)、2007年(平成19年)に兵庫県初の多焦点眼内レンズ(遠近両用眼内レンズ)による老眼・白内障手術など、欧米で実績のある眼科医療を、国内でもいち早く開始してきました。 最新の眼科医療を実践するにあたっては、欧米のさまざまな臨床データを慎重に検討する必要があります。 商業バイアスのかかっていない情報を、海外の学会で直接自分の目と耳でたくさん確かめてくることがとても大事です。 今、眼科医療では、私の眼科医人生を振り返ってみても20年に1度あるかないかの大きな変化が起こっています。 これまで決定的な治療方法がなかった老眼が、多焦点眼内レンズ(遠近両用眼内レンズ)を白内障手術のときに眼の中に入れることで、かなりの確率で克服できるようになってきたのです。 ゴルフ、パソコン、買い物、読書などが、メガネにほとんど頼らずに、楽しめるような時代になりました。 人生の時間をより有意義に過ごすことができてうれしい、なぜもっと早く手術をしなかったのかと思います、と多焦点眼内レンズを眼の中に入れた患者さんから言われると、その患者さんの白内障手術にこの新しい医療技術が間に合って本当によかったと思います。 手術をする眼科としては、この医療技術が患者さんの眼に合うか、合わないか、ということを適切に判断しないといけません。 医療が複雑になればなるほど、それをやってもいいかどうかを判断するための知識もたくさん必要になってくるわけで、私たち医師・医療スタッフもみな、謙虚な姿勢をもって日々勉強していかないといけないと思います。 最近は海外の学会やセミナーの出席が増えたため、診察を1週間程度お休みして患者さんにはたびたびご迷惑をかけているのですが、そこで得てきた世界最新の眼科医療情報は、当院の医療に必ずフィードバックされていますので、なにとぞご理解くださるようお願いします。 待ち時間についてもいろいろ工夫はしていますが、ひとりひとりの患者さんに対する医師の診察時間を短縮することがなかなかできませんので、ご理解いただければと思います。 これからも眼科手術の基礎に常に忠実で、見せかけではない本当に質の高い医療を提供していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。 2016年12月4日 遠谷眼科 遠谷 茂